ポール・ド・マンの戦争
土田 知則:著
発行:彩流社
この版元の本一覧
四六判 228ページ 並製
定価:1,800円+税
ISBN978-4-7791-7103-1 C0310
在庫あり
奥付の初版発行年月:2018年05月
書店発売日:2018年05月23日

紹介

知の巨人ポール・ド・マンは何と戦っていたのか……。

親ナチ的だと批判された「ド・マン事件」に迫る!

ド・マンの死から4年後の1987年8月、
欧米を中心とする世界の言論界・思想界に
一種狂乱的な騒動が持ち上がる。

若き日のド・マンがベルギーの大手日刊紙『ル・ソワール』に
寄せた文章「現代文学におけるユダヤ人」
(1941年3月4日掲載) が発見され、
その内容が親ナチ的として厳しく非難・糾弾されたのだ。

批判派と擁護派の大掛かりな論争を引き起こすが、
束の間の乱痴気騒ぎのようなこの出来事は何故生じたのか。
「ド・マン事件」とはいった何だったのか。

ベルギー時代のド・マンが執筆した
フランス語の幾篇かの新聞記事を精査しながら、
この事件の根底に潜む問題を明らかにするとともに、
ジャーナリスト時代のド・マンとその後のド・マンの、
思想的・言語的な接続性および断続性について
思考・考察する!

ドイツ占領下時代に書かれた
ド・マン自身の新聞記事12篇を単行本、初収録!

目次



第一章 〈卑俗な〉という危うげな一語に託して
    ポール・ド・マンの選択

【コラム①】
ドイツ占領下時代の新聞記事 四篇【訳者解題】、
「現代文学におけるユダヤ人」
「シャルル・ペギー」
「批評の現代性について」
「ドイツ現代文学への手引」

第二章 ポール・ド・マンと二人のコラボラトゥール

第三章 歴史から言語へ
    ポール・ド・マンの言語論的転回

【コラム②】ドイツ占領下時代の新聞記事 五篇【訳者解題】、
「フランス文学の現代的諸傾向」
「ヨーロッパという概念の内実」
「批評と文学史」
「フランス詩の現代的諸傾向」
「文学と社会学」

第四章 ポール・ド・マンと「物質性」に関する
二つの解釈系列

【コラム③】ドイツ占領下時代の新聞記事 三篇【訳者解題】
「戦争をどう考えるか?」
「イギリスの現代小説」
「出版社の仕事」

第五章 「ポール・ド・マン事件」とは何だったのか

著者プロフィール

土田 知則(ツチダ トモノリ)

TOMONORI TSUCHIDA.
つちだ・とものり
千葉大学文学部教授。
1956年、長野県に生まれる。
1987年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程
単位取得退学。
現在、千葉大学大学院人文科学研究院教授。
専門はフランス文学・文学理論。
著書に、『現代文学理論』(共著、新曜社)、
『プルースト 反転するトポス』(新曜社)、
『間テクスト性の戦略』(夏目書房)、
『ポール・ド・マン――言語の不可能性、倫理の可能性』
(岩波書店)、
『現代思想のなかのプルースト』(法政大学出版局)ほか、
訳書にマーティン・マックィラン
『ポール・ド・マンの思想』(新曜社)、
ジャック・デリダ
『そのたびごとにただ一つ、世界の終焉』
(全2冊、共訳、岩波書店)、
ポール・ド・マン『読むことのアレゴリー』(岩波書店)、
バーバラ・ジョンソン『批評的差異
――読むことの現代的修辞に関する試論集』(法政大学出版局)
ほかがある。



▲ページの上端へ