「邪馬台国論」の新視点およびマルクス主義と儒教
草野 善彦:著
発行:本の泉社   発売:本の泉社
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四六判 248ページ 並製
定価:1,429円+税
ISBN978-4-7807-0465-5 C0021

奥付の初版発行年月:2010年07月

紹介

従来の「邪馬台国」論争は、
①三角縁神獣鏡は中国鏡でない(中国考古学界)
②『後漢書』の「邪馬台国」名への註釈
③七世紀末、日本本土の王朝交代記(日中史料)
以上三点、全部無視。これで学問?
 本書は、古代中国史料とマルクス主義の古代国家形成論から実証的に「邪馬台国」を指摘。また、古代中国儒教の性格とその日本史的意義を探究。

※「象徴天皇制」は、戦前の天皇制とどこが違い、何が同じか。 その今日的意味は?
※大和朝廷中心主義の「日本古代史」は『古事記』『日本書紀』 以外、他の史料と真の考古学からは成立しない。
※明治以来、学者は「七世紀末の日本の王朝交代記」(『旧唐書』 倭国伝、日本国伝、『日本書紀』)を無視。何故か?

目次

「邪馬台国論」の新視点およびマルクス主義と儒教──目次

 はじめに …………………………………………………………………………………………………… 9

第一章 「邪馬台国」論争の検証 …………………………………………………………………………… 13
一 「邪馬台国」論争と三角縁神獣鏡 15
二 巨大「前方後円墳」と古代国家の都城(首都)問題 21
三 巨大「前方後円墳、大和朝廷」造営論について 24
四 都市国家という問題──真の日本古代史は隠滅されている 25
五 「邪馬台国」探求と「七世紀末日本王朝交代記」問題 28

第二章 「邪馬壹(一)国」と「邪馬臺(台)国 ………………………………………………………… 31
一 『後漢書』倭伝、范曄の註釈 33
  1 なぜ「惟」? 「邪馬壹」は「ヤマイチ」か 36
  2 壹が臺に「訛る」とは? 37
二 「使持節都督府」と「邪馬壹(一)国」 41
  それは太宰府──近畿地方に「都督府」の痕跡なし 43
三 再び都城問題 46
  1 新羅の都城 47
  2 百済の都城 48
四 「倭の五王・大和朝廷論」の破綻 50
五 『宋書』倭国伝──「倭王武」の証言 51
  1 都城・太宰府の実像 52
  2 太宰府の造営年代 56
  3 都城 太宰府──「倭国」文章の残滓 60
六 『隋書』国伝  「邪馬臺(台)国」の意味 62
  タリシホコの都は卑弥呼の都──『隋書』国伝 65
七 姓がない「大和朝廷」の怪 71

第三章 国号 日本と「邪馬臺(台)国」 ………………………………………………………………… 73
一 「七世紀末の王朝交代」記の無視という問題 75
  1 『旧唐書』倭国伝と日本国伝 75
  2 国号 日本の由来 80
二 国号・日本の国内史料 84
三 「日本国太宰府」──『宋史』日本伝の証言 90
四 『日本書紀』 王朝交代の証言 92
  「天命開別天皇」について 98

第四章 近代日本古代史学の特異性 ……………………………………………………………………… 101
一 「万世一系の王朝」などあり得ない 103
二 戦後の日本古代史学とアメリカ 105

第五章 古代中国正史類にたいする態度 ………………………………………………………………… 111
一 「皇国史観」=「倭は大和朝廷に非ず。王朝に非ず」 113
二 戦後史学=「倭は大和朝廷」 115
三 江戸時代の尊皇史学批判 116


第六章 「前方後円墳」等にかんして ……………………………………………………………………… 125
一 「前方後円墳」造営者と「沖の島」 127
二 沖の島の遺物の意味 129
三 近代日本古代史学と国民 131
四 近代尊皇思想の反国民性 134

第七章 都市国家の必然性と日本古代史学 ……………………………………………………………… 143
一 氏族・部族社会の原始都市とその普遍性 145
二 血縁的原始集落の形成の必然性 150
三 「戦争の私的自由」と部族連合体の形成 155
四 都市国家の規模と日本 158
五 氏族・部族社会の政治の姿 160
六 原始都市の土地制度と公的経費 162
七 氏族社会の人間像 165

第八章 氏族社会の原民主主義と儒教 …………………………………………………………………… 173
一 日本古代史は世界の古代史とは別 175
二 古代儒教と「市民会議」 182
三 儒教と礼制、人民 188
  天文、農業・人民 189
四 氏族・部族社会の酋長と王 191
五 徳について 199
六 『孟子』について 205
  1 『孟子』の搾取と収奪への告発 209
  2 『孟子』の人民の革命権擁護論 218

第九章 北条~足利時代の「天命論」について ………………………………………………………… 223

 むすび ……………………………………………………………………………………………………… 235

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著者プロフィール

草野 善彦(クサノ ヨシヒコ)

●著者紹介
草野善彦(くさの・よしひこ)

1933年12月16日、神戸に生まれる。
1957年 武蔵野美術学校(大学)西洋画科卒

著書
『天皇制国家唯一史観を疑う』(光陽出版社)
『天皇制批判と日本古代・中世史』(本の泉社)
『放射性炭素年代測定と日本古代史学のコペルニクス的転回』(本の泉社)
『放射性炭素14C測定と日本古代史』
(国際教育研究第24号収録、東京学芸大国際教育センター)
『二世紀の卑弥呼「前方後円墳」真の構築者
──「日の丸」「君が代」と日本古代史学』(本の泉社)
『天皇制は日本の伝統ではない ──墓より都 君が代──』(本の泉社)
『消された日本古代史を復原する
 ──マルクス主義の古代国家形成論にたって──』(本の泉社)



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