「排尿トラブル」処方せん
菊池 栄次:著, 福島 茂:著
発行:本の泉社   発売:本の泉社
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四六判 240ページ 並製
定価:1,238円+税
ISBN978-4-7807-0472-3 C0047

奥付の初版発行年月:2010年07月
書店発売日:2010年08月04日

紹介

「排尿トラブル」ありませんか?
「トイレが近い」「おしっこが我慢できない」「おしっこをしたばかりなのに完全に出た気分にならない」「重い物を持つときや力んだときなどに尿がもれる」「突然、異常に濃い色の尿が出た」「血が混じっていたようだ」
──ぜひこの本を読んでください!

尿もれ、頻尿を解決。
膀胱炎、過活動膀胱、前立腺肥大、
膀胱癌、前立腺癌の最新治療法情報!

主治医と患者が協力して書きました

目次

  目 次

 はじめに …………………………………………………………………………………… 3

第一章 尿の異常が教える病気 ………………………………………………………… 19
(1)尿がつくられる仕組み …………………………………………………………… 21
  尿路の病気を治す外科系の診療科 21
  毛細血管の固まりが血液を濾過、尿を作り出す 22
  膀胱と尿道の筋肉が同時に働く排尿システム 24
(2)おしっこの色で見当がつく病気 …………………………………………………… 28
  症状1 症状もなく出る血尿は危険サイン 29
  症状2 一、二回で止まる「血尿」が曲者 30
  症状3 中高年の人のパンツは白、便器も白 31
(3)泌尿器の病気は痛いの? …………………………………………………………… 35
  痛み1 ひどい痛みの原因に「石」が関与することも 35
  痛み2 痛む場所はいろいろ、睾丸痛が出る泌尿器の病気も 38
(4)泌尿器の病気に必要な検査 ………………………………………………………… 41
  検査1 最初に尿を調べます 41
  検査2 腎機能が分かる尿素窒素(BUN)と血清クレアチニン 45
  検査3 尿道、膀胱内を直接観察する内視鏡 46
    珈琲ブレイク:内視鏡医療の発展 49

第二章 「トイレが近い!!」 ……………………………………………………………… 51
女性は過活動膀胱を疑う ………………………………………………………… 53
  排尿トラブルの原因となる主な病気 53
(1)トイレが間に合わなかった ………………………………………………………… 55 
  QOLの低下につながる「尿もれ」 55
  女性の「尿もれ」の多くは腹圧性尿失禁 57
(2)あまり知られていない過活動膀胱という病気 …………………………………… 59
  トイレに到着する前の尿もれの大半は過活動膀胱 59
  「過活動膀胱」患者数は推定八一〇万人 60
  原因がはっきりしないことが多い過活動膀胱 63
(3)尿もれは薬と体操で、ある程度改善 ……………………………………………… 65
  過活動膀胱治療は薬のほか排尿時間を延ばす訓練 65
  骨盤の筋肉を強くして「尿もれ」を防ぐ 67
    珈琲ブレイク:頻尿や尿もれに処方する薬 70
  女性に多い膀胱炎は排尿時の痛みがサイン 71
  高齢女性に深刻な子宮脱、膀胱脱 74
中高年男性の前立腺肥大症 ……………………………………………………… 76
(1)前立腺は男性にだけある臓器 ……………………………………………………… 76
  精子の運動を活発にする前立腺 76
(2)珍しくない前立腺が肥大する病気 ………………………………………………… 78
  おしっこに時間がかかるのが前立腺肥大症の特徴 78
  尿道の奥の方の痛みと排尿時痛で見つかる前立腺炎 80
  五〇代男性の五人に一人が前立腺肥大症 83
  前立腺肥大症を放置すると腎不全になることも 88
  居酒屋で突然、おしっこが出なくなった会社員 90
  前立腺肥大症に隠れていた前立腺癌 91
(3)前立腺肥大症の検査とさまざまな治療法 ………………………………………… 93
  前立腺が肥大しているかどうかは直腸診で分かる 93
(4)前立腺肥大症の治療はまず薬で …………………………………………………… 95
  前立腺の肥大を抑える抗アンドロゲン剤 98
  IPSS合計点が二〇点以上なら前立腺を削る手術 100
  新しい放電システム利用の内視鏡手術 103
  温熱療法、ステント挿入は一時的な手段 106
    珈琲ブレイク:レーザーを使った治療 108




第三章 泌尿器の癌 ……………………………………………………………………… 109
増え続ける前立腺癌の脅威 ……………………………………………………… 111
(1)前立腺癌とはどんな病気? ………………………………………………………… 111
  症状を認める前立腺癌の約三割に転移が 111
  前立腺癌の危険因子の一つに遺伝的要因 114
  前立腺癌早期発見には、継続して受けるPSA検査を 115
  PSA値が上昇するほど前立腺癌の可能性 116
  前立腺癌の診断には針生検が必要 119
(2)前立腺癌は病期で治療法が決まる ………………………………………………… 121
  前立腺癌の悪性度の判定は分化度から 121
  病期(ステージ)で異なる前立腺癌の治療方針 123
  転移のない前立腺癌の治療には多くの選択肢が 127
  開放手術では二週間ほどの入院 130
  早期退院可能な腹腔鏡を使った前立腺全摘除術 132
(3)進歩する前立腺癌への放射線療法 ………………………………………………… 135
  前立腺癌の放射線の外部照射は週五日で七週間 135
  針のように細い小線源を永久的に挿入 137
  超音波利用やロボット手術など次々と登場 141
(4)手術できないケースでは内分泌療法 ……………………………………………… 143
  内分泌療法の種類 145
    珈琲ブレイク:私の癌告知 149
再発しやすい膀胱癌 ……………………………………………………………… 151
  幼児や青年期に見つかる睾丸の癌は早期発見で完全治癒することも 151
(1)早期の腎臓癌の七割以上は自覚症状なし ………………………………………… 153
  腎臓癌のサインだった血尿 153
(2)膀胱癌はどんな病気? ……………………………………………………………… 156
  年に約五〇〇〇人が死亡する膀胱癌、男性は女性の四倍 156
  膀胱癌の最大原因になっている「たばこ」 158
  膀胱癌の重大サインも「血尿」 159
  尿に癌細胞が混じっていないかを調べる検査 161
  癌の治療はタイプとグレードを把握してから 162
(3)悪性度の高い浸潤性の癌 …………………………………………………………… 168
(4)早期の膀胱癌はまずTURBT手術 ……………………………………………… 171
  尿道から電気メスを挿入、腫瘍を切除 171
  TURBT手術の入院期間は一週間程度 174
(5)エビデンスに基づいたBCG注入療法 …………………………………………… 176
  BCG注入療法は週一回を六~八週続けるのが基本 176
  BCG注入療法の欠点は副作用 179
    珈琲ブレイク:根拠に基づいたEBМ医療 180
  膀胱癌を早期発見できた人、症状を放置した人 181
  自分の膀胱癌治療をドキュメント風に連載した立花さん 183
    珈琲ブレイク:泌尿器科のインフォームド・コンセント 184
  「尿に異物が……」で見つかった膀胱癌 185

(6)膀胱を摘出したら新しく尿路を造ります ………………………………………… 188
  尿路変向(更)術のいろいろ 188
  膀胱全摘除術のながれ 191
  希望者が増えた「自排型尿路変向(更)術」 194
  自排尿型は尿道が温存できるかどうかがポイント 195
  切除不能の進行性膀胱癌への全身化学療法 196
  進行性膀胱癌にМVAC療法やGC療法 198

最終章 癌にならないために …………………………………………………………… 203
  三人に一人が癌で死ぬ時代 205
  遺伝子の異常によって誕生する癌 206
  三〇回分裂すると一センチ大に増殖する癌 209
  転移しやすい癌ほど悪性 211
  日常生活を見直す国立がんセンターの癌予防法 213
  癌の予防は食生活の見直しから 215
  軽いたばこも危険、まず禁煙してください 217
  傷や炎症を起こさないように 219
  ストレスためずに金貯めよ 221
  癌の二次予防で早期発見を 223
  自覚症状はないが、何らかのサインが 225
  五〇歳以上の男性はPSA検査を 227

 おわりに …………………………………………………………………………………… 231

前書きなど

 トイレが近くて気になっている人、おしっこが出にくく感じている方などのために泌尿器科の病気の入門・解説書を出したいと常々思っていました。こうした排尿トラブルには重大な病気が隠されていることがあるからです。
 尿に関する泌尿器科学の全体像を見渡せるよう作成された本書が、トイレが近くて悩んでいる方、おしっこが変とお困りの方、あるいは泌尿器科学に関心を持たれる方に少しでもお役に立てることを期待してやみません。        ──(「おわりに」──菊地栄次)より

版元から一言

本書をすいせんします
慶應義塾大学病院泌尿器科教授 大 家 基 嗣

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著者プロフィール

菊池 栄次(キクチ エイジ)

1969年東京都生まれ。
慶應義塾大医学部卒。
医学博士。
米国メモリアル・スローン
・ケタリング癌センター留学。慶應義塾大学病院泌尿器科専任講師。日本泌尿器科学会指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医。日本泌尿器科学会、日本癌治療学会などのほか米国泌尿器科学会、米国癌学会に所属、日本性機能学会の評議員を務める。
分担執筆に『泌尿器疾患治療の新しいストラテジー』(メジカルビュー社)など。国際学会での研究報告を含め発表論文多数。専門は膀胱癌、前立腺癌、前立腺肥大症、勃起不全、副腎腫瘍。

福島 茂(フクシマ シゲル)

1948年東京都生まれ。
青山学院大卒。
元朝日新聞記者。
公職として元東京都衛生局
保健医療情報システム検討
委員会委員、同システム運
営協議会委員。
現在、東京都豊島区健康プラン推進会議委員。同区がん対策推進会議委員。著書に『棄老・崩壊する老人医療』(合同出版)。『上海の老人医療』(朝日ソノラマ)。共著に『尿酸値が高いといわれたら』(朝日ソノラマ)、『肺がん時代』(講談社ブルーバックス)、『新・ひざの痛い人が読む本』(同ブルーバックス)など。



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